英国日記26
York

イースター休暇 III(ヨーク)

湖水地方に2泊して次の日、われわれはヨークの町に向かった。ヨーク は湖水地方から真東に行きちょっと南下すればよい。湖水地方からヨー クまでの道はイギリスの南部とは違っていかにもイギリスの寂しい田舎 町を通過するようなコースだったが、独特の雰囲気があって旅情をそそ るものであった。冬のせいもあるのであろう、ヒースの生い茂った荒野 の中を進む道には車もほとんどなく、途中ところどころに点在する 町にも人の姿は少ない。でもこのコースが好きである。また、もう一度 たどってみたいと思った。山を下ってA1という国道に出るとそれまでの 雰囲気とは違い、車の通行が多くなる。ここは、イングランドとスコッ トランドを結ぶ主要幹線の一つだからである。
ヨークの町は城壁に囲まれている。われわれの予約した宿は典型的なB&B で、この城壁の外側のすぐのところにある。宿にチェックインしてその あと歩いて町にいった。ヨークでまず目につくのは大きなミンスター (寺院)である。われわれが訪れたときは改装中であったが、中の見学 やタワーへの階段も公開されていた。内部のステンドグラス や、荘厳な雰囲気の聖堂は日本では味わえないすごみがある。
中は広く中央に礼拝のための席があるがその両脇には聖者の像などが ならんでいる。タワーからの眺めも最高である。ここでもわれわれは タワーにのぼった。ここからは城壁の様子やヨークの町が一望できる。 またヨークの町を囲む城壁の上も歩くことができる。いくつかの場所 から城壁に登れるようになっていて、町を一周することができる。 城壁の下の斜面にはニッコウキスゲのような黄色花が咲き乱れていた。
ヨークの町の中心にシャンブルズという中世の面影を残す通りがあり、 多くのアンティークの店やお土産屋がところ狭しにあり観光客などで にぎわっている。ここでは久しぶりに何人かの日本人を見かけた。ヨ ークの町は観光客にはお勧めの町である。われわれも後で何組かのお 客を迎えたが、連れていこうと思うところにヨークの町がまず入る。
ヨークの帰りにわれわれはシェフィールドの郊外のChatsworth Houseと いうところにいった。ここは貴族の館で広大な土地に宮殿がたっている。 まわりには羊が放牧されていてイギリスの貴族の生活をかいま見ること ができる。実際、今でも領主が住んでいるようである。宮殿といっても フランスのベルサイユ宮殿のような華やかさはないが、中を見学すると 歴史の重みを感じないわけにはいかない。
ここは、物理学者で有名なキャベンディッシュの実家であり、変人で有 名だった彼はここで研究をしていたようである。イギリスにはこの様な 公開している宮殿が数多くあるのだが、あまり日本のガイドブックには 出ていない。たしかに、交通のアクセスは決して良くないので、車で訪 れるしかないが、一見の価値のあるものばかりである。
Chatsworthは宮殿の中も見応えがあるが、庭の散策もなかなか良い。イ ギリス人の青年のあこがれるステータスは、ロンドンの中の高級マンシ ョンに住むというのではなく、羊のいる牧場を眺めながら優雅に暮らす というのをあこがれているということを聞いたが、貴族の生活そのもの がそうなのである。
Chatsworth House

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