英国日記30
Warwick Castle
テニス
日本から来ている数学科のOさんが夫婦でテニスをするという。ぼくも
イギリスに来てから運動という運動をしていなかったのでテニスを久しぶ
りにしたくなった。もちろんイギリスにはラケットを持っていってなかっ
たから、急きょラケットを買うことにした。といっても日曜日だったので、
普通の店はあいていないので、電話帳でスポーツクラブを探して、そのシ
ョップまでわざわざ買いにいったわけである。ショップにいって驚いたこ
とには、まだ木製のラケットもかなり売られていた。日本ではグラスファ
イバーがほとんどだったので木製はなつかしかったが、
やはりグラスファイバーのYAMAHAのラケットを買うことにした。
大学のテニスコートはクライフィールドから近い学生宿舎の裏に4面あり、
常に1、2面は空いているので、ほとんど予約しなくてもすぐに使うこと
ができる。もちろん無料である。ウインブルドンで有名なイギリスのわり
には、一般人はあまりテニスをしないのかもしれない。というよりは
趣味としてテニスをする人は、近くのテニスクラブに入っているのかも
しれない。いずれにしても、ビジターとしてはすぐにテニスコートがと
れるということはありがたかった。
ところで、実はOさん以外にもKさんや、後からクライフィールドにくるM
さんなども皆テニスが好きで、日曜日になると毎週に近いくらいみんなと
テニスを楽しむことになる。(他の人達はみんな日本からラケットを持っ
てきていたようである。)そんなわけで、イギリスでラケットを買ったが
十分に元をとった感じである。やはり後からウォーリック大学
に来た四国のTさんなどは、家族そろってテニスが趣味で、夫婦でイギリ
スのテニスクラブに入ったそうである。
もう少し後の話であるが、8月のある日曜日の午後にKさんとテニスを
約束していたことがあった。午前中は暇だったので、わが家はドライブ
がてらブロードウェイにいこうということになり、出かけていったわけで
ある。ブロードウェイの町を見て歩き昼近くになったので、そろそろ帰
ろうということでいつもとは違う道を通って帰ることにした。ブロード
ウェイの町はちょっと高いところにあるので、帰りは下り坂を軽快に飛
ばして戻ってきたわけである。ところが坂を下ってしばらくしたところで、
前に車が見えたので、ブレーキを踏んだとたんブレーキが抜けて
しまったのである。フットブレークを踏んでもすかすかでブレーキが利
かない。あわててハンドブレーキをうまく使って、車を停めることがで
きた。ちょうど1軒のパブがあり、車を降りてブレーキを調べていたら、
パブの客の一人がブレーキパッドが落ちていると教えてくれた。熱くて
持つことも出来ないくらい熱せられていたが、たしかに我が車の
ものに違いない。まだ車検から間もなかったので、ブレーキがすり切っ
ているとは夢にも思わなかった。もし、これがブロドウェイからの下り
道で起こっていたらと考えると今でも背筋がゾーッとする。
パブで電話をかしてもらいAAに連絡したが1時間たっても来ない。何度か
AAの車が通ったが我々のではないようである。しだいに雨まで降って
きた。もう一度AAに電話しようとしたが、パブはもう閉まっていた。し
かし、しばらくたってもまだAAが来ないので、意を決してパブのドアを
たたいて店の人を呼び出して電話を借りることにした。
パブの人もまだAAが来ていなかったのかと驚いていたが、電話にも出て
くれて正確な位置を伝えてくれた。そういえば、我々は正確な場所がわ
からなったので、最初の電話では伝えた場所が間違っていたのかもしれ
ない。しばらくしてようやくAAが来て、車はレッカーで家まで運んでも
らうという始末である。もちろんKさんとのテニスとの約束
の時間はとっくに過ぎてしまっていた。AAの車とともにレッカーされた
車とともに我々が戻ってきたのを見て、Kさんも納得したのであろう。
ずいぶんと心配をかけてしまったらしい。結局、その日のテニスは中止
となったが、この後もこりずにテニスの約束をして何度もお相手をして
いただいだ。(Kさん、その節はどうもごめんなさい)
Warwick