英国日記39
ワイト島
イルフラコム

 我々のサマーホリデイも終に近づいた。クウェイル氏と別れを告げ、 ランズエンドを後にして海岸線にそって北上した。A30、A39というコ ースを通ってBarnstapleという町につく。ここまでくれば、明日は一 日で十分コベントリーまで帰ることができるので、ここからA361で海 岸沿いの道をとることにした。途中よさそうな町があればそこに1泊 するつもりである。というのも海岸線のいたるところにナショナルト ラストのマークNTが地図上に記されていたので、たぶん美しい ところだろうと考えたからである。
道は大きな入り江に沿ってしばらくいくが、そのうちに海岸から離れて 内陸部に入る。しばらく走ると再び海に面したIlfracombe (なんと発音するのか正確にはわからないが、我々はイルフラコムと いっていた)という小さな町についた。町の中心に行く途中の坂道に はB&Bが立ち並んでいる。町への坂を下ったところを大きく右に曲がる と左側に小高い丘がある。丘といって も簡単に登れるくらいの小さいもので芝一面のゆるい斜面を散歩して いる人もいる。 われわれはこの町に泊まることにした。そこで i に行って適当なB&B を紹介してもらう。B&Bは今来た坂道を戻っていく途中にあった。 決してとても素晴しいという感じではなかったが、悪くもなくごく標 準的なところだったように思う。
再び坂道を歩いて町のほうに行って見る。坂道を下ったところにビーチ への入り口があった。ビーチへは洞窟のようなトンネルを通って行く。 それほど広いビーチではないが多くの海水浴客でにぎわっていた。 砂浜で少し遊んだあと、さきほどの小高い丘に登って見た。Tenbyの時 も感じたが、同じ海でもこのような風景と雰囲気は日本では味わえない。 イギリスでは、海に来ていても日本の高原にいるのと似た雰囲気をもつ 町があるのである。たぶん、一つには日本の海岸のように ごみごみと混んでいないからなのかもしれない。もちろんイギリスで も観光客はいるのだが、日本より時間がゆっくり過ぎて行くような気 がする。海に面したベンチに腰掛けて何時間でも海を眺めているという 風景が似合うのである。
イルフラコムが我々の今回の最後の宿になったが、ここでも来て見て よかったという思いにかられた。イギリスでは、本当に名の知られて いない町でもそれぞれに味わいがあり、旅人の旅愁をさそう。それは 我々が日本から来ているからということではないと思う。イギリスに 日本から来る観光客の多くは、ロンドンとかエジンバラ、ヨーク、 マンチェスターなど、大きな都市が中心であり、スケジュール的にも それは仕方のないことだとも思うが、余裕があるのなら是非、 無名の土地にも足を運ぶといい。そこには本当のイギリスの良さがある。 さて、話がそれてしまったがイルフラコムの丘に登りのんびりとした時間 を過ごした。夏は夜の7:00でも昼間の明るさだから明るいからといって 油断はできない。夕食の時間である。このとき何を食べたかまでは覚え ていないが、外の風と風景が美しかったので、何かかってきて外で食 べようということになったように記憶している。フィッシュ&チップス だったかもしれない。
次の日、我々はコベントリー目指して帰路についた。5泊6日の旅も あっという間に終りを告げたが、クライフィールドも懐かしく思う。 クライフィールドにたどり着くとまだ、子供たちが歓声をあげながら 遊んでいた。
Dover Castle
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