英国日記4 
York

アコモデーションその2

大学に隣接した外国人研究者のためのアコモデーションは、Gibbet Hill の Cryfieldというところにある。この住所を訳すと絞首刑の丘の叫びの 場ということになる。かつては刑場があったのかもしれない。無知とは こわいもので、最初はgibbetの意味など知らなかったし、わざわざ辞書 で引こうとも思わなかったのでとくにこの住所を聞いても何とも思わな かった。あとでこの宿舎に入って来た外国人(われわれも向こうでは外 国人ではあるが)がここはすごい名前の所ねということで初めてその意 味を知ったわけである。最初から知っていたら別の宿舎を希望したかも しれない。しかし、イギリス人の人達は、この地名をどのように感じて いるのだろうか?もし、日本でもしこんな名前の土地があったとしたら 誰も家など建てようとは思わないのではないだろうか。(もし日本に同 じ様な名前があったら申し分けない)
さて、ようやく宿舎に入って疲れ たのでひと風呂あびてその日は寝ようということになった。なにしろ時 差(ジェットラグ)のせいで昼間から寝ることは可能である。ところが 蛇口にはお湯と水の両方があるのだが、お湯の方を開いてもお湯がでな い。一階の台所の脇に湯沸器があるのでそこをいろいろ調べたがよくわ らない。口火をつける必要があるのだがつけ方がわからないのである。 隣やとい面の家の人にも聞いたが皆わからないという。そもそも隣人達 が初めて家に入ったときはどうしたのだろうと思い、聞いてみたが皆最 初から口火が着いていたという。そこで再びアコモデーションオフィス に行くことにした。その時も隣のオーストラリアから来たサリーという 女性が一緒に着いてきてくれた。というのもアコモデーションオフィス の場所が一度行っただけでは良くわからなかったことと、彼女もオフィ スに用があったためである。あるいは、片言の英語しかしゃべれない日 本人では心配だったのかもしれない。あとで彼女もそうなのだが、家族 そろって熱心なクリスチャンで困っている人をみると手を差し延べるこ とに生き甲斐を感じているような人達であることがわかった。わが家族 も何度か教会に連れて行かれることになる。
さて、アコモデーションオ フィスでメドロック婦人に湯沸器のことを説明するとやはり口火は着い ているはずだという。でもお湯がでないことを説明し、サリーも一緒に 説明してくれたので、あとで担当者をアコモデーションに行かせるとい うことになった。しばらく家で待っているとアコモデーションオフィス から担当者が来て湯沸器を直して行った。向こうでは、普通湯沸器の口 火は年中着けっぱなしにしておくのが普通だとのことである。さて、し ばらくしてお湯が出始めたので、風呂を入れることにする。家内と娘が 最初に入り、そのあとお湯を入れ替えてぼくが入ることにした。しかし、 なんたることかぼくが入ろうと浴槽にたまったお湯に足をいれたとたん 冷たいのに悲鳴をあげた。イギリス式の給湯はタンクに水を貯めそれを 湯沸器に循環させながらお湯にするというものであった。だからお湯を 使い過ぎるとお湯はぬるくなり、しまいには水になってしまう。
そんなことも知らないわれわれは、続けざまにお風呂にお湯を入れたも のだから半分は水になったわけである。もちろんタンクの大きなところ や、そうでない方式のところもあるにちがいないが、少なくともわれわ れのアコモデーションでは以後お風呂に入る場合は、十分時間をあけて 2人目が入るか、お湯を抜かずに入ることにした。
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