英国日記41

イギリス人ウォッチング
イギリス人がキューを作ることは良く知られている。われわれがイ
ギリスに行く前は、日本の銀行などでは複数のキャシュディスペン
サーの前にそれぞれキューができて、へたをすると後から来た隣の
人の方が先に済んでしまうということがあった。その
たんびに腹がたったが、運の悪い列に並んだとあきらめるしかなか
ったわけである。
イギリスではこのようなことはない。キャシュディスペンサーが複
数あってもキューは一つであり、空いた順番にそのキューから一人
づつはけていくから不公平感がない。
最近ではようやく日本の銀行もそうなったようである。イギリス人
は、そういう点で合理主義であるし、公衆道徳的な面での躾が行き届い
ている。たとえば、パンクファッションの若い男の人でもちゃんと
ドアを空けて待っててくれるし、礼儀正しいのである。このような
状況は日本ではほとんど見かけられない。もちろん、席を争って順
番なんか関係ないと
でもいわんばかりに駆け出すという日本の風景も目にしたことがな
い。
前に何かで読んだのだが、電車の中で、若いカップルがかなり
いかがわしい位にじゃれあってた。誰一人注意する者はいなかったが、
そのカップルが禁煙車両にもかかわらず、タバコを吸い出した
とたん、みんなが注意したという話である。いかにもイギリス人
の道徳感を表している話だと思う。
イギリス人が公衆道徳をきちっと守らないのはサッカーの試合の
ときくらいではないだろうか? サッカーの試合となるとすぐ
に血がのぼるのか、しょっちゅう乱闘事件につながる。
さて、イギリスではよく老夫婦が仲良く散歩していたり、ベンチに
座っていたりする。これも日本ではあまり見かけないことのように
思う。老人になってもお互いを尊重し、仲良く人生を楽しんでいる
という姿は、決して悪いものではない。(ただ、日本人が
それを行うとあまり様にならないのかもしれないが)
イギリスでは身体障害の人も車椅子で一人で町を歩いている。そし
て、ほとんど周りの人も意識せずに普通に接している。ところが、
いざそのような人が困っているのがわかるとみんなが手を差しの
べるのである。
イギリスではほとんどの人はたいていフレンドリーである。特に赤
ちゃん連れだとよく話しかけられる。多くは、年配のご婦人が多い。
もっとも、我々はイギリスでこわい思いをしなかったが、ロンドン
などでは、物騒なところもあるという話であるから一概にはいえない。